アンテナ利用について
Antenna Positioning

BOLT 4Kのアンテナ利用について

データ量の多い4Kビデオを高画質に伝送するためには、電波干渉をより高度に、適切に処理する技術が不可欠です。BOLT 4Kはそれを可能にする最新のチップセットを搭載しています。しかしながら、BOLTを使用する現場周辺の電波環境が、常に理想的な状況であるというケースはめったにありません。BOLT 4Kでは3種類のアンテナを使用することができますが、それぞれのアンテナの特性を知って運用環境に応じた適切な構成や配置を考えることがとても重要です。BOLT 4Kの能力を最大限に発揮できるよう、本ページの情報をご活用ください。

BOLT 4Kのアンテナ利用について

背景:
使用するアンテナ構成について考える前に、まずはRF(Radio Frequency:無線通信に利用できる周波数)理論の基本的な2つの概念、MIMORF伝搬について簡単に説明します。

MIMO(Multiple Input&Multiple Output)とは、送信機と受信機間で伝送される並列RFストリーム量を基にした伝送の品質向上技術の一つです。送信機アンテナから受信機アンテナまでの各RF信号がそれぞれ異なった経路を使用するので、経路(またはアンテナ)が多いほど、送信機からの信号を正常に受信できる可能性が高くなります。

一方RF伝搬とは、送信機から受信機へのRF信号の伝わり方を利用する方式です。この伝送方式では、ゲインとダイバーシティという2つの基本特性が、信号の強度と品質に影響を与えます。

ゲインとは、集点ビームまたは指向性ビームによって信号を強化するもので、BOLT 4Kではパネルアレイアンテナ(指向性アンテナ)を使用することで実現できます。 「V」アンテナは全方向をカバーする無指向性アンテナなので、通常はゲインが低いものです。対して指向性アンテナは、特定の方向に対するゲインがとても高くなるのが特長です。

ダイバーシティとは、送信機と受信機の間の異なる信号経路を参照し、受信機側で複数の障害物の信号レベルを1つの信号に合成する技術です。屋内、たとえばスタジオのような場所では、送信機から送出されるRF信号は受信機に到達する前に壁や天井、その他さまざまな障害物に反射してしまいます。ダイバーシティはこのような環境で有効な技術です。

Teradekでは、BOLT 4Kをできるだけ多くの場面でベストパフォーマンスでご利用いただくため、3種類のアンテナを用意しています。


垂直偏波無指向アンテナ(Vアンテナ)

BOLT 4K 垂直偏波無指向アンテナ(Vアンテナ)

Vアンテナは、BOLT 4Kの標準付属品です。短距離~中距離の伝送で高いパフォーマンスを発揮するアンテナで、簡単にセットアップできるのが特長です。
アンテナの側面から全方向に信号を放射します--アンテナを囲むドーナツを想像してください--つまりアンテナの配置に関してはほとんど制限がありません。送信機からアンテナが見えるように設置することだけ意識してください!

Vアンテナは、屋内でダイバーシティ効果を実現するのに最適です。一方屋外でVアンテナを利用する場合は、ダイバーシティの効果は弱まります。

BOLT 4K 垂直偏波無指向アンテナ(Vアンテナ)セットアップ手順

水平偏波無指向性アンテナ(Hアンテナ)

BOLT 4K 水平偏波無指向性アンテナ(Hアンテナ)

BOLT 4K用に、Vアンテナと一緒に使用できる「水平偏波アンテナ(Hアンテナ)」を新設計しました。
送信機のアンテナ2本をHアンテナにすることで2つの垂直偏波を組み合わせられるようになり、ダイバーシティ特性を向上させることができます。
送信機のアンテナ2本をHアンテナにする場合は、右の写真のように受信機のアンテナ2本もHアンテナにする必要があります。
Hアンテナの併用は、中距離の伝送時や電波干渉が多い環境下でのパフォーマンス向上に役立ちます。特に屋外使用では、Vアンテナだけを利用するよりも優れたダイバーシティ効果を発揮します。
Hアンテナは、Vアンテナからの垂直信号と比較して、送信機からのRF信号を垂直方向に伝送します。

BOLT 4K 水平偏波無指向性アンテナ(Hアンテナ)セットアップ手順

アレイ4Kパネルアンテナ
アレイ4Kパネルアンテナは指向性アンテナです。送信機からの距離に応じて受信パターンが変化します。両面Vマウントバッテリープレート装備のBOLT 4K受信機をお持ちの場合は、アレイ4Kパネルアンテナの背後に受信機を簡単に取り付けることができます。BOLT 4K MAXとの組み合わせで、最大1.5Km先までの伝送が可能です。BOLT 4K 750または1500を組み合わせた場合は伝送距離を伸ばすことはできませんが、パネルアンテナで受信機アンテナの焦点を合わせてゲインをあげる効果が期待できます。屋外での利用、特に伝送距離が450mを超える場合に有効なアンテナです。

BOLT 4K アレイ4Kパネルアンテナ

パネルアンテナの背面には、Vのマークが付いたSMAコネクタが5つ、HマークのSMAコネクタが2つあります。受信機をどのSMAコネクタに接続するかは、送信機側にどのアンテナを使用するかで決まります。

①送信機にVアンテナだけを使用する場合
受信機のSMAコネクタ(5個)を、パネルアンテナのVマークの付いたSMAコネクタ(5個)と接続します。

②送信機にHアンテナ(2本)とVアンテナ(2本)を使用する場合
受信機の外側2つのSMAコネクタと、パネルアンテナのHマーク付SMAコネクタを接続します。
受信機の内側3つのSMAコネクタと、パネルアンテナのVマーク付SMAコネクタ(5個のうち、中央の3個)を接続します。

BOLT 4K アレイ4Kパネルアンテナ セットアップ手順

アンテナの向きがとても重要
理想的なアンテナの向きは、多くの現場で送信機、受信機ともに地面に対して垂直で、上下がまっすぐな状態です。送信機を横向きや斜めに設置する必要がある場合は、アンテナが上を向くように調整してください。アンテナが適切な方向に向いていないと放射パターンの出力方向が変わってしまい、パフォーマンスが低下する可能性があります。アンテナを正しい方向に向けることができないような場合は、オプションのアンテナ延長キットの利用をご検討ください。

BOLT 4K アンテナの向きがとても重要

パフォーマンスを最適化してBOLT 4Kの能力を最大限に発揮させるために、使用環境にあったアンテナ構成を選択してそのアンテナを正しく配置してください。どのアンテナを利用した場合でも、従来BOLT以上の高画質、高い電波干渉処理能力を実感していただけます。